心臓血管外科
心臓手術チーム
患者さんの体の負担を減らす低侵襲(MICS)心臓手術

弁膜症に関しては、大動脈弁・僧帽弁とも形成術を積極的に行っています。


僧帽弁形成術(図1)は820例を超える患者さんに行っており、成功率97.5%です。大動脈閉鎖不全症に対する、自己弁温存基部再建術(David手術)にも力をいれています。術後の抗凝固・抗血小板剤がフリーとなるため、特に若い患者さんから非常に好評を得ております。


また、僧帽弁形成術・大動脈弁置換術は可能な限り右小開胸下で低侵襲心臓手術(MICS)で行っています。


僧帽弁は内視鏡を用いたMICSで、手術創は3㎝程度です(図2)。大動脈弁置換術は脇の下からアプローチするMICSで、正面からは創部が見えず、患者さんの満足度も高い方法となっております(図3)。




MICS手術は、大動脈弁・僧帽弁や三尖弁などの弁膜症だけでなく、前述のMIDCABや不整脈手術、左心耳閉鎖、先天性心疾患(ASD, VSD etc)にも施行可能です。


大動脈瘤・解離に関しては、中等度低体温・循環停止・脳分離法を確立し、従来に比べ非常に短時間で手術を行えるようになっております。また、胸部大動脈・腹部大動脈瘤ともに、ステント治療とのハイブリッド手術も可能となっております。