心臓血管外科
心臓手術チーム
冠動脈バイパス術
心臓自身を栄養する血管が詰まる・狭くなる病気(心筋梗塞・狭心症)に対して行う手術が冠動脈バイパス術です。詰まっている・狭くなっている冠動脈の更に先に、新しい血管(グラフト)を縫い付け、新しい血液の通り道を作る手術です。特に、人工心肺を用いないで行うバイパス術を“心拍動下(オフポンプ)冠動脈バイパス術”と呼び、かつて平成天皇陛下が受けられた手術がこれにあたります。
当院では開院以来、単独冠動脈バイパス術に対しては全てオフポンプを第一選択とし、97%以上をオフポンプで行っています。
人工心肺を用いないことにより、人工心肺に伴う体の負担・合併症を減らすことができ、高齢者に対してもより安全に施行でき、優秀な成績が論文に掲載されています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9291825/
左冠動脈領域には内胸動脈を用い、長期の開存を確保できるようにしてます(内胸動脈-左前下行枝の術後開存率は99.7%)。
また、胸骨を切らず肋骨の間から行う、左開胸下でのMIDCAB(低侵襲オフポンプ冠動脈バイパス術)も提供しています。